近年はSNSで仕事を探す人が多く、それに合わせてパソコンやスマートフォンを求人に使う事業者も増えています。
ここではLINEの公式アカウントを使って、求職者を採用する方法を紹介します。今回の記事は、SNSを使った求人に慣れていない方に向けたものです。読めばLINEを使った人材採用の方法を学べ、戦力探しをスムーズに進められるでしょう。
LINEを使って人材を採用する方法
LINEを求人利用するなら、まずは公式アカウントを開設しましょう。それから求職者とコミュニケーションをとったり、友だち登録を受けたりすることが大切です。求人利用のやり方を以下にまとめました。
LINE公式アカウントを開設
まずはLINE公式ホームページにアクセスし、アカウントを登録してください。初めて利用する方でも、メールアドレスを使って開設できます。未認証アカウントでも、審査なしですぐに使えるのが特徴です。認証済みなら、公式アカウントがLINEで検索されます。
LINEではフリープランなら、月額固定費が無料です。その状態で月1000通までのメッセージを受け取れます。企業規模が大きく、求職者からの連絡が多くなりそうならライトプランを使えばよいでしょう。この場合は1万5000通まで無料メッセージを扱えます。ただし追加メッセージ従量料金として、1通5円がかかるので注意してください。
LINEで採用活動をするなら、まずは公式アカウント作成が先決です。
応募者とのコミュニケーション
次のポイントは、応募者とのコミュニケーションです。チャット機能を使えば、特定の応募者と入念な会話ができます。時間を問わずにいつでも連絡を取りあえるのが、LINEの強みです。
たとえば仕事に関する質疑応答、面接日の調整、採用連絡などはチャット機能が便利といえます。即戦力になりそうな人材なら、こまめな連絡で人間像を確かめられるでしょう。以上からLINEは、従来よりも目当ての人材を見つけやすいといえます。
求職者の友だち登録を受ける
企業として、求職者の友だち登録を受けることも大事です。友だち登録が多いほど、労働環境が魅力的と判断されるでしょう。登録が思ったより少ない場合は、PRの方法を変えるなどの工夫が必要です。
友だち登録のきっかけにもさまざまな方法があります。たとえば説明会の資料に公式アカウントのQRコードを添えてはいかがでしょうか。採用サイトに公式アカウントへの誘導バナーをつける方法もよいでしょう。以上のように、自然な流れで友だち登録へ誘導してみてください。
自身の職場について情報発信
友だち登録をした求職者には、積極的な情報発信を進めてください。求職者が興味を示しそうな情報を送り、職場の魅力をアピールしてもらうためです。ここではメッセージやタイムライン投稿などの機能が役に立ちます。
たとえば社員インタビューで、職場の実態を話してもらう記事を配信するとよいでしょう。職場の雰囲気が伝わるように、動画や写真の添付もおすすめです。LINEは企業の実態をわかりやすく伝えるうえでも、重要なツールといえます。
LINE公式アカウントを求人利用する目的
LINE公式アカウントを求人に使う目的はさまざまです。即戦力候補とのコミュニケーションや、容易な配信または情報確認などが挙げられます。LINEを使えば、以前より柔軟な採用活動ができるメリットがあるのです。このような背景に気づいた企業が、LINE公式アカウントで採用活動を進めるのでしょう。求人利用に使う目的を以下にまとめました。
即戦力候補とのコミュニケーションをとるため
戦力になりそうな人材がいたとき、すぐに綿密なコミュニケーションをとりたい企業があります。そうしたときにLINE公式アカウントがあれば、優秀な人材を見逃さずに済むでしょう。
従来の採用活動では、人材候補にメールが届かなかったり、電話に出てもらえなかったりする問題がありました。LINEのように手軽なSNSなら、そうした問題を解決できるでしょう。
従来の電話やメールだと、事業者側の就業時間の関係から、コミュニケーションをとれない時間があります。しかしLINEならスマートフォンを使えば、出先でも会話ができます。これを活かして、人材候補との綿密なコミュニケーションを目指しましょう。
いつでも配信や情報確認ができる
就職市場におけるLINEの魅力は、柔軟な体制で配信や情報確認ができることです。電話と違って、時間を問わずに情報を送れます。予約配信機能もあるので、実質的に早朝や深夜でも使えるでしょう。
このような機能を使えば、採用担当者の負担を減らせます。求職者から見ても、いつでも企業の情報をチェックできるのがメリットです。このようにLINEなら、相手がメッセージを見逃すリスクを軽減できます。情報の配信や確認をスムーズに進められるのが、LINEの強みです。
LINE公式アカウントの求人利用のポイント
LINE公式アカウントの求人利用には、さまざまな注意点があります。まずは個人情報の漏えいです。このようなプライバシー対策を守りつつ、複数人でのアカウント運用やコンテンツ内容などを決めていきましょう。求人利用の要点を以下にまとめました。
個人情報漏えいに注意
LINEアカウントの利用で注意していただきたいのが、個人情報の漏えいです。LINEは採用活動中の事業者にとっての自社サービスではありません。個人情報を外部に預ける形です。
過去にLINEでは、中国側に日本での個人情報が流出した可能性が指摘されました。このとき情報漏えいは見つかりませんでしたが、データ管理不備によりLINE側が謝罪しています。
以上も踏まえ、SNSを求人採用に使う場合は、情報漏えい対策を進めましょう。万が一問題が起きたときの対処もマニュアル化してください。
アカウントは複数人で運用する
求人採用のためにSNSを使うなら、複数人での運用を心がけてください。一人だと負担が大きいからです。その方がほかの仕事に追われているとき、LINEでの情報配信やコミュニケーションを計画どおりに進められないおそれもあります。
一人でコンテンツを運用していると、ネタ切れのリスクもあるでしょう。ほかの方からアイデアをもらったり、忙しいときは更新を代行してもらったりしてください。このようにアカウントは一人よりも複数人の方が、運用を進めやすいといえます。
コンテンツ内容の決定
求人のためにLINEを始める場合は、コンテンツ内容が重要です。積極的な情報発信がないと、求職者に企業の実態が伝わりません。
たとえば曜日ごとに投稿テーマを決めてはいかがでしょうか。月曜日に社員紹介、水曜日にオフィス紹介という風に、それぞれテーマを固定してください。事前にコンテンツ内容を決めておけば、企業の魅力をわかりやすく伝えられるでしょう。
大きな主語を避ける
LINEでは、大きな主語を避けましょう。「学生さん」や「みなさん」といった言い方はしない方が賢明です。不特定多数を指した言い回しは一斉送信ととらえられ、求職中の方々が信用しなくなるでしょう。一方で面識のない求職者に「あなた」と呼ぶことも、印象がよくありません。
LINEは個別コミュニケーションが主目的です。個人トークにメッセージを送るなら、相手を意味する主語はいりません。ただし相手からメッセージを受け取っている場合は、返信時に「〇〇さん」と呼びましょう。このようにLINEにおける不特定多数への連絡では、大きな主語を控えると印象がよくなります。
まとめ
近年は就職や採用活動において、SNSが重要になっています。事業者側も新しい人材を探すなら、LINEを使った方がよいでしょう。目当ての人材と綿密なコミュニケーションをとりやすいからです。情報配信や連絡の確認をスムーズにできる点も大きいでしょう。
以上からLINEは、今後の人材採用活動において大切なツールです。事業を始めたばかりの方も、人材探しにLINEを役立ててください。