BUSINESS戦略

これからのマーケティングに欠かせない「ZMOT」とは?

誰でも手軽にインターネットを利用できる現代では、商品を購入する際に口コミや商品情報をリサーチする方も多いのではないでしょうか。「この商品はどうなのだろう…」と事前に調べて購入する流れを受け、Googleが提唱した「ZMOT」と呼ばれる概念が生まれました。

マーケティング戦略に欠かせないとも言われている「ZMOT」とは、一体どういうものなのでしょうか。そこで今回の記事では、「ZMOT」が提唱されるようになった理由などをわかりやすく解説します。

ZMOTとは?

ZMOT(ズィーモット)とは”Zero Moment of Truth”の頭文字を取ったもので、「店舗に来て買うものを決めるわけではなく、来店前にネット上で情報収集し、買うものを決めた上で来店している」というマーケティング理論。

2011年にGoogleが提唱したと言われています。ここでは、ZMOTについて詳しく見ていきましょう。

購入者が自分で商品情報をリサーチする時代

なぜZMOTが提唱されるようになったのでしょうか。それは、インターネットが普及され、誰でも手軽に情報にアクセスできるようになったことが理由にあげられます。お店に行く前に、SNSや広告などで気になる商品があれば、商品情報をリサーチすることが可能です。

そのため、店舗へ商品を購入する前に、事前に商品の口コミなどを参考にして購入する商品を決める機会が増えたと言えるでしょう。

「ZMOT」の他にも提唱されている考え方

ZMOTが唱えられる前にも、実はいくつか提唱されているモデルがあります。インターネットがない時代は、直接店舗へ来店し、商品を選び購入するのが当たり前でした。ここでは、どのような考え方があったのか解説します。

FMOT(エフモット)

“First Moment of Truth”…購入者がどの商品を購入するかを決めるタイミングは、最初の一瞬、すなわち商品棚を見始めた後すぐと言われています。時間にして約3~7秒間でどれを購入するかを決めるため、このタイミングのことをFMOTと定義しているのです。

SMOT(エスモット)

“Second Moment of Truth”…ほとんどの方は、購入した商品を今後も継続して使いたいかどうか、商品の使い勝手を評価することで、次回以降の購入をするかを判断するでしょう。FMOTで瞬間に購入を決めた後、次のステップの意思決定タイミングがこのSMOTです。SMOTのタイミングで購入した商品イメージが良くなければ、商品への満足度を上げられずに、リピーターへつなげることは難しくなるでしょう。

ZMOTによる情報収集について

では実際にZMOTはどのような場面で利用されているのでしょうか。ZMOTはオンライン上でのあらゆる情報に作用していると考えられています。ここでは、ZMOTのタイミングでどのような手段で情報収集をするのか、マーケティングに活かせる理由について解説しましょう。

検索エンジン

広告やCMなどで、気になる商品があるとすぐにインターネットで口コミやレビューの評価を調べることはありませんか。このように、ZMOTでの段階で情報収集がしやすい手段として、GoogleやYahooなどの検索エンジンがあります。スマホなどですぐにリサーチすることが可能になったため、気になる商品について調べ、購入するか否かを決定する方が多くいるのです。

そのため、自社の商品などを宣伝したいならば、検索エンジンからの流入を増やすマーケティング戦略を考えることが重要になります。検索順位を上げながら、リスティング広告と併用しながら、潜在顧客へのアピールにつながるでしょう。

SNS

企業だけではなく、近年では個人で様々な商品情報を発信するツールとしてSNSを活用するようになりました。一昔前ではブログやホームページで発信していた流れが、FacebookやTwitter、インスタグラムなどのSNSから商品にまつわるお得な情報などが発信されるようになったからです。SNSは発信するだけではなく、求める情報収集の一つとして多くのユーザーに利用されています。

インスタグラムの場合は、写真や動画での商品説明や口コミを得ることができるため、実際に商品を購入する前にどのような使用感なのかイメージができます。SNSアカウントを所有している人は増えており、ますます情報収集をするツールとして活用されることが考えられるでしょう。SNSでおすすめしている商品やサービスなどは、ユーザーにとって購買意欲を高めやすいため、SNSを活用した発信はZMOTにとって重要になるのです。

まとめ

事前に商品についての情報収集をするようになり、購入するかどうかを決める意思決定モデル「ZMOT」は、これからのマーケティングには欠かせない考え方の一つと言えるでしょう。これだけの情報が多く溢れる世の中で、購入者への購買意欲を高めながら効果的にアプローチをするためには、ZMOTを意識したマーケティング戦略を考えなければならないからです。

以前のように、商品棚を眺めて購入する商品を決める時代ではなく、消費者がインターネットなどからあらゆる情報を得て購入を決めていく時代になりました。これからの自社のマーケティングを成功させるためにも、ZMOTをベースに戦略を考えていくことが必要なのです。ZMOTの概念を理解したうえで、どういったマーケティング戦略が効果的なのかということを考えていきましょう。

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