小売業や飲食業を中心に、どの業界も人手不足が叫ばれています。採用サイトやメールなどで採用活動を行っていても連絡が途絶えてしまうことも多く、悩みを抱えている採用担当者も多いのではないでしょうか。
そんな時におすすめなのが、採用活動に「LINE公式アカウント」を取り入れることです。圧倒的な普及率を誇るコミュニケーションツールである、LINEを使った採用活動とはどのようなものなのか、効果的な活用方法やコツについて解説していきます。
まずはLINE公式アカウントについておさらい!
「LINE公式アカウント」は、企業・店舗などが作成できるLINEのアカウントのことです。企業アカウントを作成すれば、友だち追加したユーザーとダイレクトにコミュニケーションを取れるようになります。
1ヶ月で配信するメッセージが1000通以内なら無料で利用が可能なのが、LINE公式アカウントの魅力の1つです。無料で利用できる機能も充実していて、無料プランでも採用活動に大いに役立てることが可能です。
採用活動にLINEを活用する!
企業・店舗が開設できるLINE公式アカウントですが、採用活動にどのように活用できるのでしょうか。採用活動に使える機能や、LINEを活用して、採用活動をどのような流れで行うのかを解説していきます。
採用活動に使える、LINE公式アカウントの機能とは?
LINE公式アカウントを開設すると使える基本機能には、「メッセージ配信」「LINEチャット」「VOOM(旧タイムライン)投稿」「ショップカード」「リッチメニュー」「クーポン・抽選機能」「分析機能」「リサーチ機能」などがあります。それらの多くは、無料で利用できます。
そのうち、採用活動に利用できるのが「メッセージ配信」「LINEチャット」「VOOM(旧タイムライン)投稿」「分析機能」です。
「メッセージ配信」は、友だち追加してくれたユーザーに対してメッセージを一斉配信できる機能です。動画や写真、画像などを用いた「リッチメッセージ」も送れます。
「LINEチャット」は、通常のトークと同様にユーザーと個別にメッセージのやり取りができる機能です。
「VOOM(旧タイムライン)投稿」は、ユーザーのVOOM(旧タイムライン)上にニュースやお知らせを投稿できる機能です。
「分析機能」は、友だち登録数やブロック数の推移、性別・年齢・居住地などの属性などのデータが分析できる機能です。LINE公式アカウントの運営の効果を測定するのに有効な機能です。
LINEを用いた採用活動の流れ
実際に、LINE公式アカウントの各種機能を使って採用活動をする際の流れを説明していきます。
友だち登録してくれた求職者に対して、求職者が興味を抱きそうな内容のメッセージやVOOMを一斉配信します。そして採用へのリアクションがあった場合には、LINEチャットで面接日や質疑応答などのやり取りをしていきます。
また、採用したいターゲットに近いユーザーから友だち登録されているかどうか、メッセージ配信後にどれくらいのユーザーに開封されているかなどを定期的に分析機能でチェックしていくのが、LINEを使った採用活動の主な流れになります。
LINEで採用活動を行うメリットとは?
採用活動に使えるツールはLINE以外にも存在します。その中で、LINEを用いて採用活動を行うメリットは、次の3つが考えられます。
求職者の目に留まりやすい
LINEのアクティブユーザーは9200万人、日本人のおよそ70%にも上ると言われています。そんなLINEユーザーの特徴は、1日に数回LINEアプリを開いているという点です。さらにLINEを受信するとポップアップ通知が届く設定にしている人が多いこと、LINEのメッセージは開かない限り未読のマークが付き続けることも、求職者の目に留まりやすい特徴です。
リアクションが返ってきやすい
求人サイトやメールでのメッセージは、堅苦しい文面になってしまいがちです。また、長文だと最後まで読む気が失せてしまうことも多々あるのが現実です。
その点、短文でカジュアルな文章を送っても不自然ではないLINEなら、平易な文章で求職者に伝えたいことを端的に伝えられます。そして、メッセージを受け取った求職者側も気軽に返信しやすいのがLINEの魅力です。そのため、他の手段と比べてリアクションが返ってきやすい傾向にあるのです。
求職者の求める情報を届けられる
メッセージは、一斉配信以外にも絞り込み配信ができます。卒業年次や希望している職種、専攻といった属性ごとにグループを設け、そのグループのニーズに応じたメッセージを配信できるのです。面接予定者のグループ、説明会参加者のグループ、内定者のグループなど、選考過程ごとのグルーピングも有効です。
LINEを用いた採用活動のコツ
LINEを用いた採用方法について説明してきましたが、ただLINEを利用していれば求職者が集まる、良い人材が集まるというわけではありません。より多くの求職者とコンタクトを取るには、以下のようなコツがあるのです。
どのようなコンテンツを発信するか?
公式ホームページなどのWEBサイトに掲載されている以外のコンテンツを、LINEでは発信していきましょう。
とくに求職者から人気があるのは、「社風・社員の雰囲気」が分かるコンテンツです。具体的には、社員のインタビューや社員同士の座談会、職場の雰囲気が伝わる動画などが考えられます。
「業務内容」は、WEBサイトにも掲載していることが大部分です。LINEでは、それよりもより企業を身近に感じられるような内容を発信しましょう。たとえば、社員の1日のスケジュールや成功したプロジェクトについて、業務内容を新入社員が語るインタビューなどが挙げられます。
「選考内容」は、求職者にとって非常に重要な内容です。採用スケジュールや職種ごとの採用情報など選考に関わる大切な内容は、トークで流れてしまわないようにトーク画面下部に固定できる「リッチメニュー」を活用するのが効果的です。
レスポンスはスピーディーに
LINEの良さは、スピード感のあるやり取りです。1対1でやり取りできる「チャット機能」で、面接日の調整や質疑応答などのやり取りをすれば、気軽に相談できる親しみやすい印象も与えられます。
また、優秀な人材ほどすぐに内定先が決まってしまうものです。求職者から問い合わせなどのメッセージが届いた際には、なるべく早く返信するようにしましょう。それには、採用担当者の中でもLINE担当を明確にしておく必要があります。
母集団を増やす
LINEで情報を発信していても、友だち数が少なければ企業にリアクションを起こす求職者も増えません。母集団である友だち数を増やすには、企業説明会で配布する資料にLINEのQRコードを貼る、企業ホームページに誘導バナーを貼るなどが有効です。
企業説明会の終わりに資料を見せながらLINEの友だち登録を誘導する声かけをすれば、スムーズに友だち登録する求職者が集まるでしょう。
まとめ
今の時代の採用活動に必要なのは、「スピード感」です。人手不足だからこそ、やる気があって熱心に仕事を探している人ほどレスポンスの早い企業に取られてしまうのです。
スピーディーなメッセージのやり取りができるLINEの強みを最大限に生かしましょう。LINE公式アカウントを導入し、採用活動に積極的に取り入れていくことがより良い人材と出会うカギとなっていきます。
企業の魅力や仕事内容をアピールするとともに、採用情報や採用日程など求職者が必要としている情報を伝えるツールとして大いに活用していきましょう。