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企業キャラクターを作成するメリット・デメリットは?作り方のポイントについて解説!

会社の広告の中で、オリジナルキャラクターがあしらわれているものを見たことがあるかもしれません。親しみやすいキャラクターを使うことで親近感を覚えてもらい、インパクトのあるキャラで覚えてもらうなどの効果が期待できます。

ここでは企業のオリジナルキャラクターを作るメリットやデメリット、制作するにあたって押さえておきたいポイントについて解説します。

企業キャラクターを作るメリット

企業キャラクターを制作する会社が多いのは、それ相応のメリットが期待できるからです。PR活動に有効な武器として活用できる上、イベントへの出演や芸能人、有名人、その他キャラクターとのコラボなどを行い、単純なPRにとどまらない展開も期待できます。

企業PRには効果的

営業戦略の中で、いかにアピールするかは今や最重要ポイントといえます。企業のPR活動の中で、キャラを活用するのは効果的です。ビジュアル的にわかりやすく、モノによっては一目見ただけで覚えてもらえるかもしれません。最初はキャラクターに対して食いついても、徐々にその企業に対して興味を覚える消費者も出てくるでしょう。社名だけでなく、ブランドや商品名なども覚えてもらえる可能性も十分あります。

お気に入りのキャラの商品を購入したいという人も出てくるかもしれません。このようにキャラが浸透することで会社の知名度やイメージ、売上アップにつながる可能性があるわけです。

多角的に活用できる

一度キャラクターを制作すれば、さまざまなメディアで活用できるのもメリットのひとつです。たとえば企業ホームページに載せるだけでなく、SNSやオウンドメディアを使って発信する方法が考えられるでしょう。同じキャラを使用すると、SNSやオウンドメディアに掲載する場合でもそれほど追加でコストもかからないでしょう。

また企業が情報発信しても、なかなか食いついてもらえない可能性があります。一方オリジナルキャラが情報発信すると、かわいらしさや面白さから人々の目に留まりやすくなります。親しみやすいキャラであれば、とりあえずその内容を目にしようと思う人も少なくないからです。注目度が高まり、SNSの場合フォロワー向上効果も見込めます。

その他にもキャラクターグッズの販売といった戦略も描けます。ぬいぐるみやキーホルダー、マグカップなどを販売して人気になれば、こちらからの収益も期待できるわけです。さらに最近では、LINEを使って普段コミュニケーションする人も多いでしょう。そこでキャラをあしらったラインスタンプやスマートフォンの壁紙を配布することで、よりそのキャラに親しんでもらう戦略も一考です。

二次利用でさらに浸透させられる

企業キャラクターの著作権をうまく活用する方法もあります。他社にキャラクターの使用を許可すれば、二次利用でさらにそのキャラを浸透させられます。たとえばほかの人気キャラとコラボすれば、相手のキャラのファンもこちらに興味を持ってくれるかもしれません。

自社のキャラクターが人気になれば、有名人とのコラボという道も開けてくるでしょう。知名度のあるタレントなどとコラボできれば、さらに企業の認知度アップに貢献できます。ただし著作権関係の交渉では、自分たちにメリットがあるように、条件面での折り合いは、しっかり付けておくとよいでしょう。

企業キャラクターを作るデメリット

企業キャラクターを制作するにあたって、かえって逆効果になったり、思うように浸透しなかったりする場合があります。デメリットの方が強くならないためには、キャラづくりの段階でしっかり検討を重ねる必要があるのでここで紹介しておきましょう。

企業の知名度の上がらない可能性

キャラクターそのものは人気でも、そこに企業の知名度が追いついていかないという失敗例は少なくありません。これは企業のイメージとキャラとの間に乖離が生じていることに原因があります。結局キャラを見てもそこから企業に消費者が連想できず、思うような効果は上がらなくなってしまいます。

そこでキャラ設定の際に、しっかりとコンセプトを検討しなければなりません。企業イメージのシンボルになるためにはどのようなキャラがよいのか、キャラを通してどのようなメッセージを伝えたいのかなど、細かく詰めておきましょう。出ないとキャラが企業にあまり恩恵をもたらさなくなってしまいます。

誤解を与える恐れ

企業や商品イメージとキャラクターがマッチしないと、あらぬ誤解を与えてしまう恐れがあります。両者の関係性が薄かったり、まったく関係なかったりするキャラ設定にしてしまうと、キャラクターのイメージを商品に投影してしまう可能性が出てくるからです。その結果「自分の思っていた商品と違っていた」と思わせてしまい、逆にイメージダウンにつながる恐れも出てきます。

また関係性が薄いと、なかなか企業キャラクターも世間一般に広く浸透しません。このような観点からも、キャラの設定には十分時間をかける必要があるわけです。

普及に時間がかかる

企業キャラクターを作って、それを商品や宣伝のロゴにあしらうなどしてすぐに人気に火が付くかというと、そうでないケースの方が多いと思ってください。最初のうちは知名度がほとんどないので、売上や取引で効果を実感できないかもしれません。

なかなか効果が出てこないので、イメージが広く浸透する前にあきらめてしまう企業も少なくありません。しかしキャラを作っても即効性はないと思って、粘り強くアピールを続ければいずれ人気に火の付く可能性は十分あります。そこまで我慢できるかどうかも、成功の可否を握っていると思ってください。

企業キャラクターはどう使う?主な活用方法について解説

企業キャラクターをせっかく制作しても、それを使わなければ宝の持ち腐れです。キャラをどのように活用すればよいか、実はいくつものアプローチが考えられます。うまく活用すれば、キャラそのものが会社に利益をもたらしてくれるポテンシャルもあります。

パッケージに利用する

基本的な活用方法として、商品のパッケージなどにレイアウトする方法です。商品を手にした消費者は、そのたびにキャラを目にします。商品がヒットすれば、おのずとキャラの認知度も高まります。その逆もあってキャラが浸透すれば、お店の商品棚にキャラのあしらわれた商品を見つけてあのキャラだと、手に取る消費者も多くなるでしょう。

その他にはポスターやのぼりなどのPRツールにキャラをあしらう方法もあります。アイキャッチ的な役割を果たしてくれて、商品への訴求力アップに寄与するかもしれません。このように広く人々の目に留まるようにキャラクターを展開していけるような、戦略が求められます。

SNSへの展開

企業の公式以外にも、キャラクターのアカウントを開設してSNSにて情報発信していく手法もあります。最近では若者を中心に、SNSから情報収集している方も少なくありません。若者にアプローチするために、キャラのSNSを活用する事例も増えてきています。

企業の公式アカウントの場合、商品に関する情報などどうしても発信する内容に制約が伴いがちです。しかしキャラを使えば、さらに自由度も増します。ただしキャラのアカウント運用の面では注意すべきポイントもあります。

おそらくアカウント運営するのは個人ではなく、社員複数が担当することになるでしょう。もし複数で運用する場合、キャラ設定の共有を進めることです。共有がきちんと行われていないと、担当者によって内容やニュアンスが変わってきてしまうからです。そうするとキャラがぶれてしまって、見ている人が戸惑ってしまう恐れもあります。

IPビジネスの展開

こちらは企業キャラクターが世間一般に広く浸透してからの活用方法です。広く認知されて、人気も出てくればキャラそのものに高い商品価値が付いてきます。商品価値があり需要も高ければ、キャラクター自身の商品化によって収益をもたらす可能性が出てきます。

さらに人気キャラであれば「ぜひわが社でも活用したい!」というところも出てくるでしょう。そうすればキャラの使用権利を売却することで収益化を図れます。権利を売却することで直接的な利益を得られるだけでなく、他社がキャラを使うことでさらなる訴求力も期待できます。

企業キャラクターを作るには?押さえておきたいポイントについて解説

企業キャラクターを作りたいと思っているけれども、どこから手を付ければよいかわからないという方もいるでしょう。人気のキャラクターを制作するためには、さまざまと考慮すべき部分があります。制作時に押さえておきたいポイントについて以下で解説しますので、参考にしてください。

キャラを設定する

何といっても企業キャラクターをどう設定するか検討する必要があります。カタチにならなければ、話になりません。基本的に多くの人々から愛される、感情移入できるようなモデルをイメージするとよいでしょう。そのためには人々になじみのあるフォルムを、ベースにしてみるのがおすすめです。誰もが知っているような動物や食べ物などをモチーフにしたキャラであれば、記憶されやすくなります。

またあまりに複雑なデザインにしてしまうと、何度見ても頭の中でイメージしにくくなってしまいます。そこでシンプルなデザインにまとめておくこともおすすめです。シンプルなフォルムであれば、流用もしやすくなります。さまざまなノベルティグッズにも展開できるので、認知度を高める効果も高くなるわけです。

またキャラ設定するにあたって、企業がどのように人々に認知されているか、どのようなイメージを植え付けたいかを検討しましょう。企業イメージとキャラがあまりにかけ離れていると、キャラが浸透しても企業の認知度アップに貢献しない恐れがあるからです。自分たちのイメージを自己分析して、それにキャラクターを近づけるような感じで草案を固めていきましょう。

競合他社のキャラクターを分析する

もしかすると競合他社が、すでに企業キャラクターを作っているかもしれません。そこでライバル企業のキャラはどのようなものか、分析を進めてください。もし似たようなキャラにしてしまうと、こちらのキャラなのにライバル企業のキャラクターであると誤認されてしまう恐れも出てきます。また他社からクレームが入るかもしれないので、別のイメージに仕上げてください。

具体的には何をモチーフにしたものか、ベースカラーなど配色がどのような感じか、キャラの特徴などをチェックしましょう。そしてライバル企業の特徴を外したキャラになるよう検討してください。

ペルソナ設定する

ある程度キャラクターの概要が固まったところで、具体的なペルソナ設定を進めていきましょう。年齢や性別、職業などできるだけ細かく設定することで、運用するにあたってブレがなくなります。先ほども紹介したように、SNS運用することも考えられるので、話し方や表情・動作などについても検討するのがおすすめです。

キャラ設定の際に、決め台詞をどうするか考えるとよいでしょう。決め台詞をコメントの中で常に盛り込むことで、そのフレーズとキャラを人々は連想しやすくなります。他にも好きなものや苦手なもの、特技など決めておくとよいでしょう。見た目だけでなく、内面まで細かな設定をしておくとより個性が出てきますし、親しみやすくなるからです。内面を設定するにあたって、自社製品の主要なターゲット層を意識して決めていくとよいでしょう。

ストーリーを決めよう

キャラクターを制作するにあたって、そのキャラのストーリーを決めておくのもおすすめです。キャラの裏側に物語があると消費者の関心を引き、感情移入しやすい存在になるからです。たとえばどこの出身で、どのような家族構成か、誕生秘話などを決めておくとよいでしょう。

物語を決めるにあたって、企業イメージに合わせることも忘れないでください。またありきたりなストーリーだと、消費者の関心を引きません。個性的でユニークなエッセンスを盛り込むことで、消費者の印象に残りやすくなります。

既存のキャラクターとコラボする方法も

企業のオリジナルキャラクターを作るといっても、よいアイデアが思い浮かばないと、悩んでいる法人担当者もいるでしょう。しかし別にオリジナルでなければならないという決まりはありません。有名なキャラクターとコラボすることで、自社の知名度をあげていくアプローチもあります。ここでは実際に既存のキャラとコラボして成功した事例について、いくつかピックアップしてみました。

手塚作品とのコラボ

岡田商会という大阪市淀川区のハンコメーカーがあります。ペーパーレスが進んでいる現在、ハンコ業界は厳しい状況にあるといわれています。そこで手塚作品やポケモンなどの人気キャラとのコラボしたハンコの製造・販売を行いました。その結果、それまで赤字続きだったのですがV字回復に成功したそうです。

ガルパン人気にあやかって

肴屋本店は茨城県大洗町の割烹旅館です。1887年の創業で、県内でも屈指の老舗旅館です。しかし2011年に発生した東日本大震災の影響で、開店休業状態に陥りました。そこで一発逆転で活用したのが「ガルパン(ガールズ&パンツァー)」という人気アニメ作品でした。こちらの作品は大洗町が舞台だったことで、コラボが実現しました。アニメファン向けの宿泊プランの提供や等身大のキャラクターパネルを設置することで、ファンの聖地巡礼ポイントになったといわれています。

アルコール消毒液とブラック・ジャック

コロナ禍で手の消毒が広く浸透しました。コロナが収まっても、今なお店先にアルコール消毒液を提供しているところは少なくありません。アルコール消毒液を販売している貿易商が、ブラック・ジャックとコラボした商品を提供しています。

ブラック・ジャックというと手塚治虫の人気医療マンガです。今でもなお根強い人気があり、消毒と医療に近い商品なのでキャラクターとのバランスもとれています。なおこの貿易商が使用許諾を手塚プロダクションに連絡したところ、わずか5分で承諾されたそうです。

まとめ

企業キャラクターは一目見ただけでイメージが飛び込んできます。企業イメージにマッチしたキャラ設定にし、上手に展開していけば広く一般に普及していくでしょう。キャラの浸透に合わせて、企業やブランドイメージも浸透していく可能性があります。

ただし企業やブランドイメージとあまり関係ないキャラだったり、活用方法を誤ったりすると効果的ではありません。せっかく制作したのに思うような効果があげられないこともありえます。人の目にあまり触れることなく、気が付いたら消えているようなキャラクターも少なくありません。制作する際にはどのような個性を持ち、競合他社などほかと被らないような、キャラ設定を心がけてください。

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