今日から12月。数ある季節イベントの中でも、最も盛り上がりを見せるのがクリスマスです。クリスマスは企業アカウントの投稿が最も盛り上がる時期であると同時に、ユーザーの反応が良くなる時期でもあります。
そんなクリスマスに、他の企業のイベントに埋もれてしまわないようなイベントを打ち出したいと考える企業も多いのではないでしょうか。そこで今回は、企業SNSのクリスマスキャンペーンによる効果的なプロモーションについて、多くの成功事例を挙げて解説していきます。今年のクリスマスキャンペーンこそ、バズらせましょう!
クリスマスキャンペーンに有効なSNSとは?それぞれの強みを生かそう!
企業SNSのうち多く使われているのがtwitterですが、InstagramやLINEにもそれぞれ長所があります。それぞれの強みを生かしたキャンペーンを展開することが、認知度や好感度を高めていくのに有効です。
Twitter(ツイッター)
Twitterの強みは、何といってもリツイート機能による「拡散力」です。例えば「フォロー&リツイートで〇名様に〇〇〇が当たる」などというキャンペーンはよく見かけます。このキャンペーンで新規フォロワーを獲得できるほか、リツイートを促すことで広く拡散することが期待できます。
また、Twitterはコンテンツが充実していてカスタマイズしやすいのも強みです。DM機能を使った診断キャンペーンや人気投票、謎解きなど多彩なキャンペーンが叶います。そのため、企業がSNSキャンペーンを行う際に主流となっているのがTwitterなのです。
ただしTwitterは、Instagramのように画像によるイメージアップ効果は少ないのが弱みです。ラインのように個人情報を得ることもできません。
Instagram(インスタグラム)
Instagramの強みは、画像によって企業のブランドイメージを向上させられる点にあります。Instagram は30代以下の女性がユーザーの約60%を占めていることから、ファッションやコスメ業界で活発に利用されています。
Instagramのキャンペーン例としては、投稿された画像のクイズにコメント欄から答えるものや、対象商品を使用している画像をハッシュタグをつけて投稿するものなどが挙げられます。
Instagramにはハッシュタグによる拡散機能はあるものの、認知度を拡大する力はTwitterに比べると劣ります。
LINE(ライン)
友だち登録してくれた顧客の年齢や性別、居住エリアなどの情報が詳しく分かるのがLINEの強みです。
対象商品を購入してLINEの友だち登録後にレシート画像を送る、「レシートキャンペーン」がLINEによるキャンペーンの主軸です。
企業SNSによるクリスマスキャンペーンの成功事例
ここからは、企業が見事バスらせたSNSを利用したクリスマスキャンペーンの成功事例を紹介していきます。
ユーザー参加型の投稿キャンペーン
お酒のオンラインストア「KURANO」が展開したキャンペーンは、「今年頑張った事」をTwitterのリプ欄(コメント欄)に書くことでクリスマスらしいお酒が当たるというものでした。コメントを書くというのはハードルが高いものですが、その分熱量の高い人が集まる仕組みです。
企業アカウントをフォローして該当投稿をリツイート、リプ欄にコメントをすれば応募完了の流れです。ユーザー参加型のキャンペーンは、企業に対し親しみを持たせるのにおすすめです。
結果が即わかる!インスタントウィンキャンペーン
当選結果がその場でわかる「インスタントウィン」は、懸賞の概念を覆すものとして近年人気を集めています。企業アカウントをフォローし期限内にリツイートすれば当選者のみに自動DMが届く仕組みで、応募する側としてもハードルが低く応募しやすいのが魅力です。
アース製薬株式会社が行ったクリスマスキャンペーンは、多くのクリスマスキャンペーンがクリスマス当日に終わるのに対して、クリスマスから年末にかけての多くの人が休みになる期間を狙ったことで成功を収めた例です。
驚安の殿堂ドン・キホーテも同じく、クリスマス当日から年末年始の10日間連続で行ったインスタントウィンのキャンペーンでバズりました。初日には何と14万件もの応募があったというから驚きです。
相互誘客できるのが魅力!コラボ・合同キャンペーン
企業同士の合同キャンペーンは、異業界とのユニークなコラボレーションがバズる要因になります。両企業のアカウントをフォローして該当の投稿をリツイートすると応募完了です。
ローソン銀行が「ロゴが似ているから」とコラボしたのは、ピザハットでした。クリスマス時期にピザのオーダーが増える話題性に乗った形で、コラボも注目を集めました。
洋服の青山とキャラメルコーン(東ハト)は、それぞれの商品の詰め合わせをクリスマスプレゼントにして特別感を演出しました。
ヤマダデンキの3社合同キャンペーンは、プリンターなどのPC周辺機器が当たるとあって、景品の豪華さで話題になりました。
ユニークなプレゼント
キャンペーンの景品は、顧客が「欲しい」「魅力的だ」と思うものでなければならないのは大前提です。さらに「面白い」「手に入れてSNSに載せたい」と思える意外性のあるものだとさらなる拡散力が期待できます。
PEPSI(ペプシ)のクリスマスキャンペーンは、PEPSIのロゴ入りサウナハットが「サウナ」にちなんで37名に当たるというものでした。昨今のサウナブームに便乗しているほか、「サウナで汗を流した後にペプシを飲む」というシチュエーションも想起させる組み合わせが功を奏して、多くの応募がありました。
セイコースポーツではプレゼントを毎日日替わりにすることで、毎日でも応募したくなる仕組み作りに成功しました。
日本広報は、コロナ禍でクリスマスや年末年始も外飲みできない分、家飲みを充実させたい人をターゲットにしたプレゼントを用意しました。タラバガニとお酒のセットです。お酒とタラバガニで楽しく晩酌している女性のイメージ画像も載せました。
マストバイパッケージAR
購入した商品のパッケージをスマホのカメラで読み取らないと見られない「マストバイパッケージAR」は、パッケージのキャラクターが着せ替えされるなどしたレアな画像が購買意欲をそそるキャンペーンです。
カゴメは、クリスマスシーズンには名探偵コナンのキャラクターがサンタクロースの衣装に変身するARが見られるマストバイパッケージARのキャンペーンを展開しました。AR画像はおまけの要素が強いですが、購入した商品のAR画像を撮影して投稿するキャンペーンでさらなる展開を創造しました。
InstagramとTwitterを使ったキャンペーン
高級チョコレート店で知られるゴディバは、女性からの支持も高くInstagramとの相性も抜群です。ただし拡散力が弱いのがInstagramの弱点です。
そこでゴディバが打ち出したクリスマスキャンペーンは、クリスマス限定のラッピングのバンを撮影してInstagramまたはTwitterで投稿するものでした。バンを撮影するには日比谷のショップに行く必要がありましたが、訪れた人には限定サンプルが配られることが予告されていたことで多くの人が集まりました。
Instagramでのクリスマスキャンペーンの成功例も
Instagramは、ファッションやコスメ業界のほかにインテリア分野とも好相性です。インテリア小売り王手のニトリによるクリスマスの写真投稿キャンペーンはその成功例です。
ニトリのInstagramアカウントをフォローし、ニトリで購入したクリスマス商品が写った写真を投稿し、指定のハッシュタグをつければ応募完了です。応募された写真は審査され、「コーディネート賞」や「クリスマスツリー賞」などに選ばれた人にニトリのヒット商品が贈られました。
このキャンペーンの巧みな点は、投稿された画像は広告としての役割も果たすというところです。ハッシュタグで検索すれば、ニトリの商品でおしゃれにコーディネートした画像がたくさん見られ、応募していない人々の購買意欲もそそることになるからです。
まとめ
多くの企業がこぞってキャンペーンを打ち出すのがクリスマスの時期です。最良の成果を出すためには、それぞれのSNSの強みを生かしつつ、ユーザー参加型のもの、すぐに当選結果がわかるもの、他企業とのコラボレーションなど趣向を凝らした企画をしてみましょう。
クリスマスシーズンから年末年始にかけては学校や仕事も休みになる人が多く、SNSを目にする機会も増えます。年に1度のチャンスを逃さないように、創意工夫を生かしたキャンペーンを打ち出しましょう。