世の中には数多くのマーケティングの手法があります。現在WEBサイトやSNSを中心に注目を集めているのが「コンテンツマーケティング」です。
聞いたことがあるという方はいらっしゃるかもしれませんが、具体的にどのようなものなのかご存じない方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、コンテンツマーケティングのメリットと必要である理由などについてご紹介いたします。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングの手法とは、ターゲットに価値のあるコンテンツを提供することで、最終的に商品やサービスなどの購入へとつなげるというもの。
コンテンツマーケティングをおこなうのは企業側となりますが、基本的に購入につなげたい商品などがあることでしょう。その価値や素晴らしさをどれだけ伝えたとしても、なかなか受け入れてもらうことはたやすくありません。
そこで生み出された手法となるのがコンテンツマーケティングです。
たとえば、自作PCに興味のあるターゲットがいたとします。その方が「おすすめグラフィックボード」などのキーワードで検索した際に、PCにメーカーや販売店が運営するブログやオウンドメディアなどがヒットすることでしょう。
そのサイト内には、ほかにもおすすめパーツのまとめ記事や、自作PCを制作する際の注意点やポイントなどのコンテンツが多数用意されていたとします。自作PCに興味があるターゲットはそのサイトのコンテンツに価値を感じて、定期的にサイトのコンテンツにアクセスするようになるでしょう。
そして最終的にそのメーカーあるいは販売店でパーツを購入することになります。これがコンテンツマーケティングの基本的な流れと狙いとなります。
つまり、ターゲットをファンにすることによって、購入へとつなげるのがコンテンツマーケティングの根幹です。一見遠回りのようにも思えてしまいますが、ファン化したユーザーは継続的に好意的な認識を持ってくれます。それは長期的な観点では非常に重要なポイントでしょう。
コンテンツマーケティングが必要である理由
これまでにない手法であるコンテンツマーケティングですが、気になるのは「なぜ必要であるか」という部分ではないでしょうか。代表的な理由としては以下が挙げられます。
従来のマーケティングの限界
従来のマーケティングは、いわゆる「売り込み型」と呼ばれる手法です。企業側が押し付けるようにしてユーザーにセールスを仕掛けていたのです。
もちろん十分な効果はあったものの、ユーザー側はしだいに疲弊やリテラシーの増加から拒絶するようになっていきました。その結果、広告などに関しても興味がないものに関してはほとんどスルーしていくようになったのです。これでは暖簾に腕押し状態で、全くマーケティングが意味をなしていない状態と言えます。
その状況を打破したのがコンテンツマーケティングなのです。
Googleの検索アルゴリズムの変化
なにか調べる際には、パソコンやスマホなどで検索エンジンを使用するというのが当たり前の時代です。
数ある検索エンジンの中でもGoogleはとくに利用されているのですが、そのGoogleの検索アルゴリズムが変化し、現在は「良質なコンテンツを上位に表示する」というものになっています。
つまり、Webサイトも質が重要視される時代になっているのです。コンテンツの質を高めることがユーザーに対してだけでなく、SEO(検索エンジン最適化)の観点でもプラスになります。
ZMOTという消費行動
スマホの普及などにより、ユーザーは十分な情報収集をした上で商品やサービスを購入するようになりました。これを「ZMOT(Zero Moment of Truth)」といいます。
これまでは、購入するかどうかの判断はTVなどのコマーシャル、店舗での実際のウインドウショッピングなどが強く左右していました。しかし、現在は誰でも気軽に情報収集が可能になったため、情報を十分掘り下げた上で購入すべきかどうか判断するようになったのです。
この変化により、従来のマーケティングはただのきっかけでしかなくなりました。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングの他にはないメリットとしては以下が挙げられます。
コンテンツが資産化する
サイトの記事などのコンテンツは使い捨てではありません。半永久的に残り続けていきますので、ユーザーへのマーケティングにおける資産にもなります。
情報を更新していくことにより常に最新のコンテンツにすることが可能ですし、縦や横などのさまざまな軸での展開に関しても容易となります。
費用対効果が高い
従来の広告ですと、新商品などその都度広告を出すなど、マーケティングの必要がありました。
しかし、コンテンツマーケティングではユーザーをファン化しますので、一度ファン化するとなかなか離れることがありません。
広告のコストに関しても、最初の作成時のみの出費で長期的な宣伝効果に期待ができますので、無駄のない高い費用対効果があります。
SNSと相性が抜群
SNSによるマーケティングでは情報の拡散が重要なポイント。拡散する上で情報の質や量が大切となります。
コンテンツマーケティングは質の高いコンテンツを数多く用意する必要がありますが、それによって拡散したあとの効果に関してかなりの期待ができるでしょう。さらに企業側のコンテンツに対して口コミをプラスしての拡散がされるという相乗効果も生まれます。
コンテンツマーケティングの効果計測
ユーザーに対して効果的にマーケティングが可能であるコンテンツマーケティングは、その効果を確かめるための計測も大切です。計測と分析により、より効果を高めるなど精度向上にもつなげることが可能となります。
KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)の設定がポイントとなります。同時に設定するリターンを明確にした上で、ROI(投資対効果)によって測るのです。
効果測定は買い手と売り手の関係性によっても若干異なります。
BtoBの場合
企業間のコンテンツマーケティングでの効果計測では、購入サイクルが長いという特徴があります。顧客に対して継続的な顧客接点が十分に作り出せているかなどが計測のポイントとなります。
BtoCの場合
企業と消費者間のコンテンツマーケティングにおいては、コンテンツの価値が計測におけるポイントとなります。検索エンジンでの検索順位や競合他社と比較した場合の拡散状況などです。
まとめ
コンテンツマーケティングは、これまでの消費型とは違い、半永久的に価値のあるコンテンツを軸とした手法となります。消費者にとっても丁寧でかつ企業側としてもメリットが大きいので、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。